大手SaaS企業がAI推奨数4倍で業界トップに。カテゴリー検索でも1位を獲得し、月間リード数40件を突破。
導入前の課題
本プロジェクトのクライアントは、自社の事業領域を象徴する「コアカテゴリキーワード」でのAIによる推薦と検索上位を獲得できない状態が長く続いていた、業界大手のBtoB SaaS企業。
プロダクトとしての評価や認知は確立されていたものの、肝心のカテゴリ検索では業界最大手と特化型の競合に上位を固められ、自社サービスはほぼ姿が見えない位置にあった。AI検索における推奨でも露出は限定的で、検索経由のリード獲得チャネルとして機能していない状態が続いていた。
過去1年以上にわたり大手SEO会社の支援を受けていたが、目立った順位変動や推奨数変動は起こらず、状況は膠着していた。前社のスタイルは「施策提案」中心で、実行はクライアント側に委ねる構造。料金は弊社の約2倍。施策の提案数は多いものの、何が本当に効くのかの優先順位が曖昧で、結果として実行量も追いつかなかった。
- 1 提案だけでなく実行まで一気通貫で巻き取って料金は前社の半額
- 2 施策提案の内容自体がレバレッジを意識した妥当なものだった
要件まとめ
- カテゴリ内に強力な競合が複数存在し、検索結果上位を固めている状態
- 自社内で複数のサイト・ドメインが絡む構造で、評価の集中先設計が難しかった
- 過去ベンダーからの引き継ぎ事項があり、既存施策との整合性を取りながら方針を再構築する必要
- 短期間での成果が経営的に求められていた
レバレッジ施策の特定とn「評価を集中させるページ」の決定
着手後まず行ったのは、施策のリストアップではなく「どこに評価を集中させれば最短で順位が動くか」の見極め。
競合各社のインデックス構造を精査したところ、コアキーワードで上位を獲得している競合の多くは、サービス詳細ページではなくトップページで勝負していることが分かった。一方、クライアントサイトはサービス詳細ページとトップページが評価を分け合う構造になっており、評価が分散していた。
ここで「トップページに評価を集約する」方針を初期戦略として決定。タイトル・ディスクリプション・H1・パンくず・内部リンクのアンカーテキスト・FAQセクションまで、すべてをトップページに有利になる形で再設計した。
タイトル設計では、検索意図に複数のユーザー層が混在することを踏まえ、ターゲットユーザー以外の不要クリック(直帰率上昇要因)を抑えつつ、本来のターゲット層のクリック率を高めるような訴求軸に変更。CTR改善は順位そのものに効くため、Navboost的観点から複数案を提示して検証可能な状態を整えた。
実行スピードとn「やめる判断」の両方を装備した運用体制
前社の課題は「施策数は多いが優先順位が曖昧、実行が追いつかない」というものだった。同じ轍を踏まないため、施策シートを「施策優先度(高・中・低)」「実施可否」「担当(弊社/クライアント)」「進捗」の4軸でリアルタイム共有し、毎週の定例で順位データと突き合わせて「効いている施策/効いていない施策」を判定する運用に切り替えた。
実際、初期に立てた「トップページ集中戦略」も、2ヶ月時点で「サービス詳細ページ側の順位が逆に伸びてきている」というデータを観測した時点で素早く方針転換。内部リンクをサービス詳細ページ側に戻し、外部リンクの流し先も組み替えた。「決めた戦略を最後まで守る」のではなく「データを見て最短ルートに切り替える」運用が、3ヶ月での逆転を可能にした。
並行して、クライアント側の社内対応がボトルネックにならないよう、弊社側でデザイン案・実装用HTML・構造化データのJSON-LDまで「貼るだけ」の粒度で納品。クライアント側は確認と反映だけで進められる体制にした。
被リンク・サイテーション獲得をn「業界特性に合った手法」に集中
外部対策では、業界全体の被リンク獲得状況を全社調査したうえで、「このカテゴリでは調査リリース系コンテンツでは被リンクが集まらない」という構造的特性を特定。一般的な手法に投下するリソースを抑え、特定タイプの第三者メディアへの掲載交渉にリソースを集中させた。
獲得対象リストはAhrefsで条件抽出し、優先順位を付けて多段階アプローチを敷いた。
- 01 1周目:全リストに送信
- 02 2周目以降:未掲載先へ文面を変えて再送
- 03 反応がない先:成果報酬型・広告型での交渉に切り替え
クライアント側の媒体リソース(お知らせ欄掲載枠など)を交渉カードに活用するスキームも構築し、掲載率を引き上げた。
同時に、AI検索における露出を伸ばすため、サイテーション(リンクなしの言及)獲得を別枠で進行。これがAI推奨数4倍の直接要因となった。
CTR改善とトピッククラスター形成でn「2段目の伸び」を作る
順位が動き始めたフェーズで、次の伸びしろとして着手したのがGSCデータからのCTR異常値ページの一括改修。「順位の割にクリック率が低いページ」を全件抽出し、タイトル・ディスクリプションを優先度A/Bでリストアップして改修した。Navboostの仕組み上、CTR改善はそのまま順位にフィードバックされる。
同時に、コアキーワードを頂点としたトピッククラスターの形成を、新規制作・リライト両面で進行。関連キーワードで未獲得のものを優先制作対象とし、関連クエリ全体での占有率を引き上げた。
テクニカル面では、構造化データの拡張でリッチスニペット(星評価)表示を狙う、カテゴリエンティティへの紐付けを明示する、表記ゆれを補正する、といった手間が小さくデメリットゼロな施策を地道に積み上げた。
達成した成果
切り替えから3ヶ月でコアカテゴリ検索の順位が大幅に上昇し、長らくトップに君臨していた業界最大手を抜く位置を獲得。AI検索におけるブランド推奨数も従来の約4倍に拡大し、月間リード数は40件を突破した。
前社で1年以上動かなかった指標が3ヶ月で逆転した背景には、「施策数を増やす」ではなく「効く施策に集中する」「データを見て方針を変える」「実装まで一気通貫で巻き取る」という、提案型SEOコンサルとは構造的に異なる進め方がある。
- 01 初期戦略を観測データに基づいて柔軟に切り替えられたこと
- 02 被リンク獲得を業界特性に合わせて有効な手法に絞り込めたこと
- 03 CTR改善とサイテーション獲得という「2段目・3段目の打ち手」を順位上昇のタイミングに合わせて投下できたこと
このプロジェクトは、レッドオーシャン化したBtoB SaaSカテゴリにおいても、レバレッジ施策の見極めと実行スピード次第で短期逆転が可能であることを示す代表的な事例となった。
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